”妻や夫はお互い空気のような存在である”
日本では良く聞かされる言葉です。
ご縁があって結婚をし、家族が増えて子供が巣立ち、また夫婦2人になって
共に歳をとっていく。
当たり前のようで”ふつう”に暮らすことはなかなか難しいものです。
若い頃はままごとの様であった新婚生活も家計や子育てに追われるうちに
夫婦の関係も徐々に変わってきます。
「なぜ、この人と結婚なんかしたんだろう・・・」と
人生で一度は思うこともあるかもしれません。
結婚生活も20年を過ぎ、順風満帆?と思っていた矢先に我が家でも
久々に派手な喧嘩がありました。
仕事のストレスで精神的に弱っていた夫とのいざこざ。
会社を経営する夫は私に弱音を吐けず、私は夫に仕事に関して口出しをしない方が良いと
思い込んでいた結果のすれ違いでした。
改めて”夫婦ってなんだろう?”と考えたとき、気付いた事をお話しします。
結婚生活が長ければ夫や妻を理解できているというのは勘違い?
確かに同じ空間で生活をしていると夫や妻の行動パターンは分かってきます。
しかし、それは”クセ”や”特徴”を理解しているだけで本心や思考とは少し
違うかもしれません。
また、若い頃は理解出来ていた相手のことも年齢が経つと共に、それぞれの
周囲の環境も変わり本人の考え方も違ってきているのです。
ちなみに私が理解していると思っていた夫の特徴は次のとおりです。
①プライドや自己評価が高い
②仕事熱心で野心家
③束縛を嫌う
④優しいが簡単に人を信用しない
⑤メンタルが強く、目標に向かってつき進む
私が感じていた夫の性質は今も基本的には変わりません。
夫は小言や束縛を嫌うため、口を出さず自由に放っておいた方が仕事も生活も
うまくいくのだと思っていました。
愚痴など言わず、苦難も自分で楽しみながら乗り越えていける人だと・・・。
しかし、結婚して20年経つとその”理解”はただの”思い込み”であったと
気づかされました。
夫は経営者となり、サラリーマン時代とは立場と責任の重圧度が変わりました。
自由に仕事が出来る環境を作ることを優先してきたつもりの結婚生活20年でしたが
私は、いわゆる”聞き上手”にはなれていなかったのです。
夫は仕事の愚痴を家庭に”持ち込まない人”・・ではなく”持ち込めない人”だったのです。
まとめ
先日おもしろいテレビ番組を見ました。
街頭の夫婦にインタビューをし、質問に対して同じ回答が出るかどうか
という番組でした。
例えば”奥様が好きな食べ物は?”という質問を夫婦二人が同時に答えます。
理解しあえていると思っている二人の答えは・・・
意外にも結婚生活が短い夫婦ほど同じで、熟年の夫婦になると、ほぼ夫婦で
違う回答だったのです。
私と夫は似ています。
極力、愚痴や不満は口にしない。これは結婚生活がうまくいく秘訣だと思っていた
ところもあります。周囲の環境とともに人は変わるもの。
理想の夫婦でいるためには、20年経っても油断せず相手を理解し寄り添うべき努力を
しなければならないのです。
最も大事なことは”個人を尊重した自由”ではなく”お互いへの思いやり”なのかもしれません。