”結婚は人生の墓場である”
母が、私が娘のときにつぶやいていた言葉です。
22歳で結婚をするとき、その言葉が頭をよぎりました。
父はいわゆる”亭主関白”で母は贅沢をしない”節約家”。
そんな印象の家庭で育ちました。
出張族であった父は、あまり家に居なかったこともあり
思春期の私にとっては、短気で近寄りがたい気をつかう存在でした。
そのため、母にとって”結婚”は父に気を遣い、我慢、我慢の生活で
あったのだと思い込んでいました。
当然、私にとって両親は”理想の夫婦”ではありませんでした。
では理想の結婚生活、理想の夫婦とは・・改めて考えてみました。
理想の結婚生活、理想の夫婦の条件
(結婚前の若い頃の理想)
①共働きでお金に余裕があること
(夫の収入で生活でき、私の収入を娯楽・貯金につかえること)
②お互い束縛をせず、自由であること
③友達のように楽しく仲良く過ごせること
④子供ができたら、育児に協力的であること
⑤常に公平な立場であること
(43歳現在の理想)
①お金に余裕があること
(あればあるほど良い)
②お互い夢や目標を持って生きること
③思いやりを持って生活をすること
④子供の成長をともに楽しむこと
⑤誰よりも信頼できる関係であること
結婚前の若い頃と結婚生活21年目を迎えた現在では少しずつ
変化があります。
結婚生活では、喜怒哀楽全ての感情を繰り返してきました。
子育てがひと段落した今、自分達が年をとってきたということを
自覚せずにはいられません。
”お金に余裕があること”は何年経っても変わりはありませんが、
夫に対する結婚生活での期待は、楽しさや立場の公平さというよりも、
思いやりや信頼という深いものに変わっていることに気づきました。
理想の妻は女優であるべき?
70歳を過ぎた母に”結婚は人生の墓場だ”と言っていたことを
思い出して話したことがありました。
「私は父のような気難しい”亭主関白”な夫は絶対嫌だ。」とも・・。
すると母はあっけらかんと言ったのです。
「あなたにはそんな風に見えていたの?」さらに
「私が手の平でお父さんを転がしていたんだよ。気付かなかったかな。」と。
母は恐るべし”女優”であったのです^^;
まとめ
理想の結婚生活や理想の夫婦というものは周りから見ても
分からないものです。
気難しくて近寄り難いと思っていた父も、今では孫から愛される
優しいおじいちゃんとなりました。
”結婚はふるいに掛けられた土のようだ”と母は言います。
粗い部分が取り除かれ、最後はさらさらの土だけ落ちて残る。
そうやって、夫婦はお互いを理解しあっていくものだと。
理想を現実にしていくためには、そういった心の余裕が
何より必要なのかもしれません。