長男が野球部に入りたいと言い出したのは、小学3年生の頃。
当時、フルタイムで働いていた私はスルーしていた。
次男がまだ保育園児ということもあり、手がかかる上に貴重な休日を
息子の野球に費やすという心の余裕はなかった。
そして何よりも保護者同士のお付き合いやもめごとは面倒でお断り!という
のが本心であったかもしれない。
社交的に見えて、案外そうでもないと自覚している。
そんな私はテレビでよく聞く”ママ友”という種類がどちらかというと苦手であった。
ある日、仕事から帰ってみると野球部のユニフォームがある。
「・・・・??」
業を煮やした息子は主人の母親を連れて放課後のグラウンドへ行き、入部してきたと
言うのだ。ため息とともに、覚悟をきめた夜であった・・。
とにかく積極的に参加するべきである
忙しい毎日が始まったことは言うまでもない。
平日放課後の練習の迎え、休日は平日よりも起床が早い試合の日々、大会など
イベントのお手伝いにお茶当番。
パジャマ姿で寝たままの次男を車に放り込み、試合会場へ向かったことも
多々あった。試合時間によっては早朝から夕方まで待ち時間を含めて試合会場で過ごす。
始めの頃は自分の体力の無さと無駄な時間にとまどったものだ。
子供だけを預けて一切顔を出さない保護者の方もいたが、私としてはそれでは
申し訳ないという気持ちと、やはり期間限定の息子の姿を見ていたいという思いから
出来る限り積極的に参加した。
その結果、1年後にはすっかり馴染んだ自分がいた。いつしか息子の野球を
楽しみに週末を迎え、そこでは気の合う”ママ友”と語り、笑い、子供たちの成長を
見守った。冬には雪が舞ったグラウンドに春には桜が散る風景を今でも覚えている。
信頼できる「ママ友」は少数いれば良い
人は複数集まれば何かと問題が生じるものだ。
どこでもある「部内の揉め事」。
比較的そういったことに直接関わることが少ない性分ではあるが、避けることも
できない。ことに各家庭の思考や子供への愛情が絡んでいるからややこしくなる。
全ての保護者と親密になることは無理であるので、信頼できる「ママ友」は
2人いれば十分である。「類はともを呼ぶ」とはよく言ったもので、積極的に参加
しているとおのずと考え方や気の合う「ママ友」が集まるものだ。
あとは、部活動を楽しく円滑に行えるようサポートできればそれで良い。
まとめ
忙しかった日々を終え、思うことがある。
小学校から高校まで野球部に所属した長男は、夢叶わず、それでも最後の大会を満面
の笑みで終えた。最後までやり切ることが出来た結果だと思う。
そして私には、週末ごとに共に過ごして苦楽を支え合った「ママ友」がいる。
今もなお親友であり、馬鹿を言って騒いだり、いろんな悩みを相談できる。
親子共に野球に明け暮れた日々。
「ママ友」とうまくお付き合いする方法は、決して難しく考えることではなく
子供以上にその時間を親たちが楽しむことかもしれない。